2022/02/25 18:03


タロットチャーム&リーディングマットのリリースが近づいてまいりました☘ドキドキ。

この新しいリーディングマットをセッションでフル活用しておりますが、タロットの世界観をチャームとマットに落としこむ試みは楽しく、日々、新たな気づきを得ています。

タロットは小宇宙を構成する要素で、元々お守りアイテムであるチャームとの相性も良く、何気なくマットにチャームを転がしただけで様々なイメージが生まれ、物語を紡いでくれます。

円を12分割した「スターリー・サークル面」は、前回拘った箱庭療法の解釈はもちろん、様々な占術とその解釈を応用しやすいようにデザインしています。

前回のDaysEyeGardenリーディングマットは昼の明るいお庭をモチーフとしており、鮮やかなグリーン地にカラフルなイラスト入りで広げた時のテンションが上がりますが、キャストされたチャームがマットの絵柄に紛れ、老眼の私はたまに見落としてしまうという難点が。
今回のマットは背景を落ち着いた単色にしているのでチャームを見落としにくく、目も疲れません。DaysEyeGardenマットとは違う点において実用的なツールになっていると思います。

チャームを際立たせるべく柄は極力シンプルに、彩度も低くしたStarry★Crossリーディングマット。
日光にあたる場所で撮影するとどうしても鮮やかに発色してしまいますが、実物はこちらに近いです。


先日、ご興味を持って下さった職業占い師さんにモニターをお願いしたところ(ホントありがたい!)、実物をテーブルに広げた際、「今回のはシンプルなんですねー」と、やはり、写真のイメージと違う印象を抱かれたとのことでした。
地下のカフェで照明が暗かったこともありますが、念のため商品ページにも上記のお写真と注意書きを追加致しました。

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さて。

上記「スターリー・サークル面」はずっと前からイメージしており、素材も手元にあったのですぐに完成したのですが。
今回実現させたかったケルト十字キャスティングの為の「クロス・サークル面」の作成過程は、スンナリとはいきませんでした。
無理にリバーシブルにしなくても良いのでは…と、作るのをあきらめかけるくらいには難航しました。

「十字架」というインパクトの強いシンボルを扱うことの難しさ、その醸し出すパワフルなエネルギーに圧倒され…。
十字架モチーフについて学ばざるを得ない状況に陥ることで、シンボルの持つ力を体感出来たことは得難い経験でした(;´Д`)

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以下、恥ずかしいですが「クロス・サークル面」のボツ稿を並べ、その軌跡を記しておこうと思います。

まずは、初代。
『ケルト十字』から、分かりやすくケルト模様のチャームっぽい図案を並べたバージョンです。



自分で作成しておきながら「あり得ない。なんか変。でも、何をどうすれば良いか分からない」という気持ちに。

インパクト大のケルト十字がドーン!お揃いのケルト模様を縦列に並べてみました、という安直さはケルト文化に対する冒瀆とも言える暴挙(;´Д`A

長らく文字に代わって歴史を刻み、それ自体が呪術的な力を持つケルト模様を、その文化に直接触れたこともなく、体感出来ていない私が自分都合で適当に扱おうとすれば、おかしなものになってしまうのは当然のことでした。
ケルト模様がただの綺麗な飾りではないことを、身をもって理解することに。

そもそも、厳密に言うと『ケルト十字スプレッド』と『ケルト十字』は、このスプレッドが公開された当初は直接的な関連はなかったのです(※鏡リュウジ氏の「実践タロット・テクニック ケルト十字法大辞典」をお読みくださいませ)。

ならば、ケルト十字をやめて普通の十字架にすれば良いのでは?とも考えましたが、ケルト十字は十字を繋ぐ円環が円形にも見える、生命の循環と再生を示すシンボルであり。
それぞれの要素の結びつき=因果関係を示すということからも、他に代用出来るシンボルは考えられません。
スプレッドの名称が「古代ケルトの占い法」から、「ケルト十字占い」として広まったのはきっと偶然ではなく、必然的な意図があると思えてならず、ケルト十字をモチーフに使うことを諦められませんでした。

ならば、いっそケルト風にこだわろうと決意し、円形に近いケルト十字+ケルトモチーフで作成し直したのがこちら。


私なりにケルト文化に敬意をはらいつつ作成したこのバージョンは、森の小動物のイラストが入ったものも作りました。
このケルト十字の図案はステンドグラス作家さんからマットに印刷して使用する許諾を得て型紙を購入し、ステンドグラス風素材で彩色したものです。
ケルト十字+ケルト模様+グリーンカラーで、いかにもケルト風。
しかし、ここで結局は、ある思いに至ります。

「タロットって、ケルトのものじゃないよね」。

手元のタロットチャームをキャストしてみても、やはりしっくりきません。
ステンドグラスを作ったこともないのに素材を適当にはめ込んだことにも違和感をおぼえ、これもボツに。
(ケルトのお素材は本当に素敵なので、どなたかステンドグラス化して欲しい~!)

イメージする力が貧困なので、形にしてみないと何事も判断出来ない私。
ここで、ケルトモチーフを使うことを諦めました。

気を取り直し、改めて、次はケルト風ではないマットを作成することに(でもケルト十字は使う)。


実を言うと、こちらはもうほとんど決定稿でした。
他の案は思いつかないし、上記二点の他にも、バージョン違いで10パターン以上作成していたので、「もう終わりたい…」という心境にもなってましたし。
使い方をググりながらのphotoshopも、サブスク使用期限が近づいていました。

ですが、このマット画を紙に印刷して鑑定の場に持っていくと、クライアントさんから「これ何ですか?なんか宗教チック~」とのお言葉をいただいてしまい…。
少なくとも、私のセッションにおいては違和感を覚えるアイテムだったみたいです。
他のモニターさんからも「DaysEyeGardenぽくない」などのご意見が。

ようやく終わりが見えたと思っていたのに… と、打ちひしがれ_:(´ཀ`」 ∠):_
やっぱりもう、ケルト十字キャスティング面の作成は諦めよう、と決めたその日の夜。


最終稿となるこれが、あっという間に完成しました。

自分でもその時の状況をよく覚えてないのですが、一連の作業を終えるため、デスクトップ上に散らばっていた十字架の素材をフォルダにまとめていたら、デコラティブなモノクロの十字架が目にとまり、金属チャームみたいな立体加工をしてみたら、宗教的な要素を感じさせない可愛いフォルムに。
また、思いきって背景をシンプルにしたら、リーディングマットとして実用的なものになり。
最後に円環を光の輪として十字架の背景に挿入したところ、私がケルト十字に拘った要素の結びつき=因果関係と、命の循環と再生という主旨も取り入れることが叶ったのでした。

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今回、サイズを前回のものより一回り小さくしたのですが、理由は二つあります。

一つは、少しでもお求めやすい価格にしたかったから。
もう一つは、私自身がカフェなどでセッションする際、DaysEyeGardenマットを使うと、テーブルに収まらないことがあったから。

結果、Starry★Crossマットはコンパクトになって扱い易くなりましたが、DaysEyeGardenマットに比べてインパクトに欠けるので、一長一短あります。

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また、リーディングマットはグリーンがベストだと思っていたけれど、ロイヤルブルー&ベビーピンクの面も、図らずも占いのツールとして最適なカラーと組み合わせになったと思います。
私の職業占い師としてのスタートはオーラソーマカラーセラピストでしたが、B20スターチャイルドのカラーコンビネーションでもあり、万人に有効な色のパワーとヒーリング効果が期待できると考えています。


出典:Pinterest
※B20スターチャイルドのボトルについては解説はこちら(Art Being)

色には固有の周波数があり、意外なほど心身に作用していたりします。

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当ショップのリーディングマットは前回に続いて日本の工房さんにお願いし、一点一点手作業で作成していただきました。
この工房さんと出会うまでにも、紆余曲折ありました…。

私がこれを作るずっと前から、個人で同じようなアイテムを作成しておられる方はたくさんいらっしゃいます。
当然のことながら、どういう業者さんにどのくらいの予算でオーダーなさっているかをオープンにしている方は一人もいらっしゃいません。
布に印刷となると、私は横断幕や旗オーダーしか思いつきませんでした。
一点試作するのに数万円のお見積りをいただき、制作を諦めかけたこともありました。
茨城県のプリント屋さんまで足を運んだこともありますし、ようやく、どうにか予算内でサンプル一点から請け負って下さるショップさんに辿り着いても、出来上がったものはイメージとかけ離れていたり、納期があまりに不明瞭だったり。
ですが、お会いした業者さんは皆さん物づくりのプロで、こちらの気持ちに寄り添って下さる方ばかりでした。
ご相談に伺えば丁寧にアドバイスして下さり、そんな中で少しずつ、出来ることと出来ないことが分かってきて、希望通りのリーディングマットを完成させ、販売に至っています。
お高い授業料を払うこともあったけれど、その過程で得たものはすべてが貴重な財産です。

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チャームやマットの発注先を教えて欲しいというご連絡を数件いただいております。
大変申し訳ないのですが、商品としてご提供させていただいている性質上、チャームとマットの生産国を記す以外のご対応はできかねますことをご了承下さい。

私の現在の環境がベストとは限りません。
私も初めてのことを一から調べ、出来る事と出来ない事を理解し、その環境の中で出来ることを工夫しながら少しずつ進めている段階です。
今は不可能でも、可能となる日が来ることもありますし(技術の進化は日進月歩!)、動き始めたらきっと、私よりもずっと豊かな環境の中で、もっと素敵なものを手に入れたり、物作り出来ると思いますよ(∩^o^)⊃━☆゚.*・。

リーディングマットの作成以上に苦しんだダイス作りについて、次回、記事にしたいと思います( ̄´□` ̄)ノ